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私たち小さなローカルの地は、常に拡大をめざし続ける社会にあって大きく翻弄され続けてきました。どこかの借り物の物差しで自らを計り、都市の背中ばかりを追いかけてきました。その中で多くの大切なものを置き忘れてきたような気がします。私たちはそれらをもう一度拾い集め、重ね合わせ繋ぎ直しながら、自らの身の丈の物差しで地域の未来を図っていきたいと考えます。また、伊是名島で新しい小さな物語が始まります。「小さいこと」それを原点として、そしてその小ささが地域の誇りであり続けるために。

いつの頃からだろうか「旅」が観光産業の消費活動としてのみ、旅の対象地が観光商品として消費財としてのみ語られるようになったのは・・・・・。
「旅とはなにか」人によって様々な答えがあるでしょう。それでもなお、ここでひとつの「人が日常生活を離れ、観光の現地で彼の地の文化に接すること」という一般的な定義を借りるならば、観光者がもつ文化と観光地に流れる文化が出合うとき、そこで生まれる共振のダイナミズムによって新しく生成される「物語」といえるのではないでしょうか。
 現在行われている観光が、観光能動者からの一方的にまなざされる視線とそれに応え続ける観光受動者としての地域という構図の中で、さらに消費され続け疲弊していく小規模地域を作りだしているのではないかという危惧を感じています。すべてが予定調和的に準備され、出会いさえ「体験」という名でプログラム化される観光商品の中でどれだけ共振の「物語」が生み出されるのでしょうか。しかしそれも旅の一つの形態ではあるでしょうし、それを否定するつもりはありません。しかし、旅はもっと多様で想像力豊かであっていいはずです。
 旅人が異文化の彼の地に立った時、「いつもと違う自分、本当の自分」を発見し表現できる旅。まさに「オーセンティシティ(本物性、本来性)」を求め人は旅をするのではないでしょうか。また、それを受け入れる此の地も観光者に媚びることのないありのままの文化を提示することで、それらが出合い共振することで新たな旅の「物語」が紡ぎだされるのではないでしょうか。かって「旅」とは「他火」という字を充てたこともあると聴きます。「他火」よその火、すなわちありのままの素の暮らしに触れることでもあったと思います。
 私たちは「旅行」あるいは「観光」という言葉をもう一度「旅」ということばで読み解き、旅人と地域がその地域に暮らす人々が出合うことで生まれる共振のダイナミズムを豊かに感じられる、そんな「旅」を提案したいと思います。これが「いぜな島物語」のコンセプトです。
 私たちの「旅」の提案は、「新しい旅」ではなく「本来の旅」の提案かもしれません。

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